デキストランとデキストリンの違い・意味

デキストランとデキストリンの違いとは

デキストランとデキストリンの違い

- 概要 -

デキストランもデキストリンもブドウ糖が結合した多糖類であり、類似した物質である。しかし、デキストランはスクロース(ブドウ糖と果糖が結合したもの)にある種の乳酸菌が働くことによって作り出されるのに対し、デキストリンはでんぷんを酸や熱、酵素などで分解することで作られる炭水化物である。デキストランは血漿の代用や写真フィルムなどに利用され、デキストリンは様々な食品に利用されている。

- 詳しい解説 -

デキストランもデキストリンもグルコースと呼ばれる糖のひとつ、ブドウ糖が、化学式α-1,4グリコシド結合(以下1,4結合)とα-1,6グリコシド結合(以下1,6結合)で結合した多糖類であり、類似した物質である。しかしながら、その作られ方に違いがある。

「デキストラン」は、1,6結合が多いことが特徴である。ブドウ糖と果糖が結合したスクロースという糖に、ある種の乳酸菌が働くことによって作り出される。酸素運搬能力はないものの血漿の代用としたり、写真フィルムなどに用いられている。

「デキストリン」は、でんぷんを酸や熱、酵素で分解することによって作り出される炭水化物のひとつであり、様々な食品に使用されている。

(1,4結合および1,6結合は多糖類における単糖間の結合様式。単糖とはこれ以上、水と反応して分解しない糖類のこと)