野沢菜と広島菜の違い・意味

野沢菜と広島菜の違いとは

野沢菜と広島菜の違い

- 概要 -

野沢菜も広島菜もアブラナ科アブラナ属の野菜で、漬物に加工すると一層旨みを増す、通称‘漬け菜’と呼ばれる白菜などの仲間のひとつである。野沢菜の主な産地は長野県であり、しゅっと伸びた茎の先に縁に浅いギザギザが入ったへら形の葉がついており、50cmから90cmにもなる。一方、広島菜は広島県が主な産地。その姿は上部が丸く閉じない(結球しない)白菜のようで、1株が2、3sにもなる。

- 詳しい解説 -

野沢菜と広島菜はどちらもアブラナ科アブラナ属の野菜のひとつであり、一般的に各地で漬物に加工すると一層旨みを増す白菜などと同じ‘漬け菜’の仲間で、九州の高菜とともに日本三大漬菜に数えられる。

野沢菜の主な産地は長野県の野沢菜温泉村で、野沢の健命寺の住職が天王寺蕪の種を持ち帰って育てたところ、蕪は育たず葉っぱと茎のみが成長して今日に伝わるといういわれがある。地上にすっとした茎が伸びた先に、縁に浅いギザギザが入ったへら形の葉が生え、50cmから90cmにもなる。野沢菜漬けは、シャキッとした歯触りにあっさりとした味が人気である。

広島菜の主な産地は、発祥の地ともされる広島市安佐南区の川内地区で、その歴史は300年ほど前に遡る伝統野菜である。古く、安芸国観音村に京都本願寺から種子が持ち帰られ、そこで育てられたのが丸く結球しない白菜のような姿の、1株2から3sにもなる広島菜である。広島菜漬けは、歯触りが良いのはもちろん、ピリッとした辛みをもつ。