拘置と拘留の違い・意味

拘置と拘留の違いとは

拘置と拘留の違い

- 概要 -

「拘置」とは、罪を犯したと疑うに足りる相当な理由がある者に対し、住所不定や隠蔽、逃亡の恐れの理由がひとつでもあった場合に、また、死刑が確定した者に対し、自由を奪い拘置支所や拘置所に監禁することをいう。

「拘留」とは、身柄を拘束して自由を奪う点では拘置と同じであるが、刑罰のひとつであり、刑事施設に拘束される点が違っている。

- 詳しい解説 -

「拘置」とは、人の自由を奪い監禁することをいい、広い意味では、拘留の刑を受けたものを拘留場に拘禁することも指しているが、一般的に拘置所に監禁することをいう。対象となるのは、住所不定や罪の隠ぺいの恐れ、逃亡などの恐れがある者や、専ら死刑か確定した者が収容され、拘置所と呼ばれる法務省管轄の施設は全国に8か所ある。死刑囚が拘置される理由としては、札幌、仙台の拘置支所及び東京、名古屋、大阪、広島、福岡の拘置所に死刑執行施設があることによる。

「拘留」とは、公然わいせつ罪や暴行罪、侮辱罪、酒に酔って公衆に迷惑をかける行為の防止等に関する法律4条違反などを犯した犯罪者に対して科せられる刑罰のことで、身柄を拘束して自由を奪う‘自由刑’のひとつであり、1日以上30日未満(実質29日)の範囲で刑事施設に拘束することをいう。

つまり、「拘留」とは刑罰のひとつであり、「拘置」とは拘置支所もしくは拘置所に監禁されることをいう。