- 概要 -
「いぼ」も「おでき」も皮膚の表面が盛り上がった形状になる病気である。
「いぼ」はウイルスが原因で、放置すると増殖し他人にも伝染する。自然治癒も可能だが、場所や種類により細胞を破壊する凍結療法や、クリーム状の薬の塗布などで治療される。
一方、「おでき」は毛穴の奥の毛包に黄色ブドウ球菌が繁殖して炎症したもので発熱や膿を伴う。軽度のものは膿が出てしまえば終了だが、抗生物質の内服や切開手術などで治療することもある。
- 詳しい解説 -
どちらも皮膚の表面が盛り上がった形状をしているが、「いぼ」のできる原因はウイルスであり、「おでき」は毛穴の奥の毛包(モウホウ)に黄色ブドウ球菌が繁殖して炎症を起こしたものである。
「いぼ」は放置すると増え、他人にも伝染する厄介な良性の腫瘍である。感染したウイルスの種類により尋常性・青年性扁平・尖圭コンジロームなどに分けられ、ほとんどのいぼは自然治癒が可能だが足底のいぼは皮膚内に食い込んで治りにくく、尖圭コンジロームは特に性器にできることから治りにくく伝染しやすいため、特に病院の受診が必要とされる。
「おでき」は毛のあるところにできる炎症であり、ひとつの毛包に膿がたまったものを「セツ」と言い、熱や痛みを伴う赤い円錐状の盛り上がりができるのが特徴で、膿が出ると治る。また、複数の毛包がいちどに炎症を起こして膿がたまったものは「ヨウ」と呼ばれ、強い痛みと発熱を伴う。治療法は抗生物質の内服か膿を出すための切開手術である。