人参と高麗人参の違い・意味

人参と高麗人参の違いとは

人参と高麗人参の違い

- 概要 -

人参(ニンジン)はアフガニスタンが原産の、独特な香りをもつセリ科の根菜類であり、緑黄色野菜のひとつである。一方、高麗人参(コウライニンジン)は、和名をオタネジンジンといい、ウコギ科の植物である。6年かかって育てられた6年根と呼ばれるものは有用成分のサポニンをバランスよく含み、希少価値から高価であるが、漢方などによく取り入られる。どちらも専ら根を有用とする植物である。

- 詳しい解説 -

カレーやシチュー、煮物、スープ等と、緑黄色野菜の代表格のひとつともいえる「人参」は、16世紀の江戸時代後期に日本へ渡来したとされる。独特の香りをもつセリ科の野菜で、原産地のアフガニスタンから、オランダ経由で渡来した西洋系と、中国経由の東洋系に分けられるが、一般的に普及しているのはずんぐりとした太い形の西洋系のもので、関西のお正月には欠かせない深い紅色の細長い形をした金時にんじんは、日本で唯一の東洋系である。

一方、「高麗人参(コウライニンジン)」は、日本ではオタネニンジンとも呼ばれ、ウコギ科の植物である。天然のものは、韓国や中国北東部の人里離れた山岳地帯の奥深くに生育していること、栽培のものも、一度収穫した土地では後10年もの間、育てることができないほど土壌の養分を吸い取ってしまうことや、十分な管理下に置かなければ出荷できないほど栽培が難しい植物で、希少価値が高く高価である。しかし、有用性は高く、3年根と呼ばれる3年間育てたもの以上にならないと成分は期待できないといわれており、6年根が最良であるとされる。