汗と涙の違い・意味

汗と涙の違いとは

汗と涙の違い

- 概要 -

体温調節や運動、辛いものや酸っぱいものを食べたときに手や足に滲むように出る「汗」は、汗腺から出るもので、尿素やアンモニア、塩化ナトリウムなどから構成されている。一方、紫外線や細菌、雑菌などから角膜や結膜を保護し、栄養補給や瞼を動かしやすくするための潤滑材として「涙」は涙腺から出るものである。成分は、専ら水で、他に塩化ナトリウムやカリウム、アルブミン、グロブミンが含まれる。「汗」が「涙」と違い染みるのはアンモニアや尿素といった成分によるものである。

- 詳しい解説 -

汗腺から出るのが「汗」であり、尿素やアンモニア、塩化ナトリウムなどで構成されている。また、涙腺から出るのが「涙」であり、水の他にカリウムやアルブミン、グロブリンなどにより構成されている。どちらにも塩化ナトリウムが入っている為「塩辛い味」がするが、「汗」にアンモニアや尿素が含まれていることから「汗が目に染みる」という現象が起きる。

「汗」の機能は、専ら暑いときの体温調節、運動や辛いもの等を食べたときであるが、緊張や恐怖、驚嘆、笑いなどを感じたときに、手のひらや足の裏に発汗する精神性のものもある。この精神性の発汗の作用を利用して、うそ発見器が作られた。

「涙」の機能は、角膜や結膜の保護と栄養補給、紫外線や細菌、雑菌から守ること、瞼を動かしやすくするための潤滑作用である。しかし、悲しいときや悔しいときに流れる涙は、大脳辺縁系をもつ他の高等動物には見られない人間だけに見られる現象で、その仕組みはまだ解明されていない。なお、笑いすぎて涙を流すという現象は、刺激に対するストレスが関わっているため、悲しいときに流す涙とは分類が違う。