イオンと静電気の違い・意味

イオンと静電気の違いとは

イオンと静電気の違い

- 概要 -

「イオン」とは、原子どうしがくっついて化合物になる際に、プラスもしくはマイナスの電気を帯びたもののことを指す。原子の種類により、プラスになるかマイナスになるかが決まっている。

一方、「静電気」とは、人同士や物と人など、摩擦によってマイナスの電気が移動する際に起きる、バチバチッとした現象や、物や人に蓄えられていた電気自体のことを指している。

- 詳しい解説 -

「イオン」とは、原子がくっついて化合物になる際に、余分に電子(マイナスの電気を帯びた素粒子)を受け取るか、流してしまうことでプラスマイナスに偏りが出て、僅かに電気を帯びた状態になったもののことを指す。なお、原子の種類によってどちらの電気を帯びるか決まっていて、プラスの電気を帯びたものを陽イオン、マイナスの電気を帯びたものを陰イオンと呼ぶ。

一方、特に秋や冬の乾燥した季節になると、エレベーターや玄関扉、他の人などに触れると、火花が飛び散るようにバチッと痛みを伴う現象が良く起こるようになるが、これは、人と人や物と物、物と人などが摩擦(密集して擦り合わさる)することで、プラス電気が多いところへマイナス電気が流れたり、プラス電気が少なければそれに合わせようとマイナス電気が出ていくことで起きる現象である。「静電気」とは、この際に物や人に蓄えられていた電気のことを指し、また、一般的に、マイナス電気が移動することで起きる現象を指すこともある。

なお、近年、電化製品でうたわれている「マイナスイオン(和製英語)」とは、「イオン」と全く別の物であり、科学的根拠があるわけではない。