- 概要 -
「秋の七草」は万葉集が作られた時代、歌人のひとり山上憶良が、秋を迎え彩る草花を歌に詠んだことがはじまりとされ、萩、ススキ、葛、撫子、女郎花(おみなえし)、藤袴(ふじばかま)、桔梗(もしくは、朝顔、昼顔や木槿など諸説あり)のことを指す。どの花も質素で清楚に美しい花である。一方、「春の七草」は、専ら1月7日に正月の贅沢で疲れた胃を休めるため、一年を家族が健やかにおくれるよう邪気を払うために食べられる「七草粥」として知られている7種類の草花(セリ、ナズナ、ゴギョウ、ハコベラ、ホトケノザ、スズナ、スズシロ)である。
- 詳しい解説 -
「秋の七草」とは、萩、ススキ、葛、撫子、女郎花(おみなえし)、藤袴(ふじばかま)、桔梗(もしくは、朝顔、昼顔や木槿など諸説あり)のことをいい、古く万葉集が作られた時代の秋を迎えて彩る草花として親しまれてきたものである。一般的に知られているこれらの草花は万葉集の歌人、山上憶良によって歌われている。
なお、蝶々の形に似た紫色の小花を咲かせる萩や、つる性で10mにも伸びる葛、花びらがギザギザで可憐な花を咲かせる撫子、茎の先端に小さな小さな花を房状にまとめて咲かせる藤袴など、現在では早ければ6月頃から花を咲かせるものもある。
「春の七草」とは、1月7日、お正月で疲れた胃腸を休め、一年を家族が健やかにおくれるようにという願いを込めて食べられる「七草粥」に入れる7種類の草花として親しまれている。セリ、ナズナ、ゴギョウ、ハコベラ、ホトケノザ、スズナ、スズシロがそれにあたり、江戸時代に、この草花が、早春に寒さや雪に耐えて芽吹くことから邪気を払うとされたことが始まりといわれている。