印象派とポスト印象派の違い・意味

印象派とポスト印象派の違いとは

印象派とポスト印象派の違い

- 概要 -

「印象派」とは、1860年代半ばにフランスで起きた絵画運動「印象主義」を担ったモネやドガ、ルノアールのことであり、1872年に早朝の港を描いたモネの「印象・日の出」が名称の由来となる。形状の明確さよりも、その一瞬の包み込む光や空気感などを描き出すことを追求したものである。一方、「ポスト印象派」とは「印象派」の後にフランスで活躍したゴッホやゴーギャン、セザンヌなどのことをいい、印象主義が発端でありながら批判的に発展し、20世紀美術の先駆けとなった画家たちである。共通性はほとんどないとされる。

- 詳しい解説 -

「印象派」とは、1872年に早朝の港を描いたモネの「印象・日の出」が名称の由来となっている。1860年代半ばにフランスで起きた絵画運動「印象主義」を担った、モネ、ドガ、ルノアールのことをいう。一方、「ポスト印象派」とは、印象派の後にフランスで活躍した画家のことを指しており、ゴッホやゴーギャン、セザンヌなどのことをいう。もとは印象主義であるが、それを批判的に継承しつつ独自の世界を築き上げたため、それこそ画家たちには共通的な様式はほとんどないが、20世紀美術の先駆けとなった。

「印象派」の絵画とは、物の形や人物像などを明確に描きだすよりも、それらをつつむ光や空気感など一瞬の‘印象’を捉えて再現するように描く描き方である。光の画家とも呼ばれるモネ、主に都会生活とその中の人間を描いたドガ、主に裸婦像や少女像などを描いたルノアール、そして派の中心的存在で、彼らに影響を与えたとされるマネは‘印象派の父’と呼ばれている。