死刑と無期懲役の違い・意味

死刑と無期懲役の違いとは

死刑と無期懲役の違い

- 概要 -

「死刑」も「無期懲役」も、悪質な罪を犯して服役中の受刑者に対し執行される刑罰である。「死刑」は、悪質な殺人(判例では3名以上の殺人)を犯した受刑者の生命を絞首によりはく奪する刑罰であり、「無期懲役」は期間を決めず服役させる刑罰で、10年経過後、仮に釈放しても良いことが法律により認められている。

- 詳しい解説 -

「死刑」とは、悪質な殺人などの罪を犯して服役中の受刑者の生命を絞首によりはく奪する刑罰である。一方、「無期懲役」とは、罪を犯した者に対し、期間を決めず服役させる刑罰のことである。

「死刑」については、現在の判例では3名以上の殺人を行った者に対し執行されることが多く、執行方法の絞首が憲法で定められている‘残虐な刑罰(憲法36条)’に抵触するとされ、裁判で争われたこともあるが、最高裁は合憲の判断を下している。世界の3分の2の国で「死刑」は廃止されており、また、日本でも人権問題などから「死刑」反対を唱える動きがある。

「無期懲役」は服役期間が無期ではあるが、法律(刑法28条)により、10年を経過した後、仮に釈放できることが定められている。そのため、刑罰が軽いのではないかという論争もあるが、実際は年々仮釈放されるケースは少なくなっており、2004年から2013年の10年間で49名が30年以上の服役(1名除く)の後、仮釈放されている。