都と府の違い・意味

都と府の違いとは

都と府の違い

- 概要 -

日本において「都」を使用しているのは「東京都」のみ、「府」を使用しているのは「大阪府」と「京都府」である。その違いは、都には23の特別区が認められていることである。特別区には、本来、区がもつ権限を制限して、親母体である「都」が運営することで、上下水道や消防、財源、職員の採用などを一括して行うことで、重複する業務と余計な経費の削減を目的としている。

- 詳しい解説 -

日本において「都」を使用するのは「東京都」のみである。一方、「府」とするのは「大阪府」、「京都府」である。その違いは、東京23区というように23の特別区が認められていることである。‘特別区’とは各々の区がもつ権限を制限し、その分を親母体の「都」が運営することで、重複するであろう余計な経費を抑えられるという二重行政の解消を図るものである。

もともとは明治時代初期に遡り、江戸や京都、大阪、神奈川、長崎、越後、甲斐、度会、函館が府としてあり、新政府に反対した藩(朝敵藩)の没収地として22県、その他は大名領として藩が残っていたが、その後、廃藩置県を経て明治末期に1道3府43県となった。この時点では東京都も東京府であったが、太平洋戦争中に国が東京を直接管轄下に置く目的もあわせて「東京都」が誕生した。なお、大阪にも特別区のメリットを導入し、大阪府と大阪市の二重行政部分を解消しようとする、大阪都構想というプランも起きている。