- 概要 -
「緑茶」とは、ツバキ科のチャノキの新芽を原料に、摘みたての新鮮なうちに加熱処理して酸化酵素による発酵を抑えた葉を使用したお茶のことで、日本ではこの後、揉む処理を行った煎茶が最もよく飲まれている。一方、「玄米茶」とは、煎茶もしくは番茶の茶葉と、玄米を半量ずつブレンドした茶のことである。番茶は、新芽が伸びて硬くなったものや、晩い時期に摘んだ葉が原料である。また、玄米とは糠が付いたままの玄米ご飯に用いる玄米ではなく、実際は白米を玄米のように茶色く炒ったものが使用される。
- 詳しい解説 -
まず、「緑茶」の原料は、椿と同じツバキ科の植物であることから椿の花に似た白色の花を10月頃に咲かせ、葉の表面が艶やかで、一年中緑に茂る常緑樹である「チャノキ」の新芽である。春の新芽のうちは柔らかく黄緑色で、摘みたての新鮮な状態の生葉のうちに、蒸したり炒って熱を加え、酸化酵素による発酵を抑えることで「緑茶」の茶葉となる。
日本で最も飲まれているのは、この後、揉んだ‘煎茶’であり、さらに2倍の時間をかけて蒸して茶葉を細くし、有効成分をたっぷり引き出した濃い緑色のお茶を抽出する茶葉を‘深蒸し煎茶’と呼ぶ。
一方、「玄米茶」は、玄米と、ほぼ同量の‘煎茶’もしくは‘番茶’の葉をブレンドした茶である。玄米は、稲からもみ殻を外しただけの糠が付いた状態のことではなく、風味豊かに抽出する為、白米を玄米のような茶色に炒ったものである。なお、‘番茶’は主に新芽が伸びて硬くなったものや、晩く秋冬期に摘んだ葉を用いたものである。
つまり、「玄米茶」とは「緑茶」の茶葉と玄米を半量ずつブレンドしたもののことであり、「緑茶」とはチャノキの摘みたての新芽から作られる不発酵の茶のことである。