- 概要 -
「カニ」も「ザリガニ」も硬い甲羅(殻)を持った甲殻類である。
「カニ」は一般的に脚が10本で、背中が箱のような硬い甲羅に覆われているのが特徴の十脚目短尾下目の生物で、淡水から汽水、沿岸から深海まで生息している。毛ガニ、ズワイガニ、モクズガニなどがいるが、同じような姿をした水産物にも「カニ」と名付けられ、タラバガニや花咲ガニがこれにあたる。一方、「ザリガニ」は淡水域に生育し、大きな鋏をもち、エビに似た外見である点が「カニ」との相違点である。
- 詳しい解説 -
「カニ」は脱皮を繰り返すことで大きく成長していく甲殻類で、一般的に脚が5対10本あり、背中全体が硬い箱のような甲羅で覆われているのが特徴である。
十脚目短尾下目に属し、北海道を代表し最高値で取引される毛ガニや、ズワイガニ(水揚げされる地方により越前ガニ、松葉ガニと名称が変わる)、サワガニ、モクズガニなどが分類され、淡水から汽水域、沿岸から深海、洞窟まで生息している。また、「カニ」に姿が似ていることから、水産物として「カニ」と名付けられた、例えば、ヤドカリと同じ種類のタラバガニや、ヤシガニ、花咲ガニなども含めた送料として「カニ」と使用することもある。
「ザリガニ」は、移動の様子が座ったままのように見えたことから、その様子を古くは「居(ゐ)ざる」と言い、「ゐざるかに」が転訛したとされる。特徴は淡水域に生育、大きな鋏と硬い殻、エビに似た外見であることで、日本では在来種の日本ザリガニ、外来種のアメリカザリガニ、ウチダザリガニが生息する。
「カニ」は主に脚が10本で、背中が硬い甲羅に覆われたもの、またはその姿に似た水産物を名付けたもので、「ザリガニ」は淡水域に生息する鋏と殻をもつ、エビに似た姿の生物である。