- 概要 -
「たけのこ」とは、孟宗竹や淡竹、真竹、根曲がり竹、寒山竹といったすべての竹の新芽のことをいう。一方、「メンマ」は中国や台湾が主な産地の‘麻竹’の「たけのこ」を用いた加工食品のことである。乳酸発酵や日干し、幾度も煮る作業を繰り返し、柔らかく独特の食感をもった「メンマ」のもととなる。「メンマ」という名前は、一説によると「麺に載せる‘またけ’」という意味が語源とされる。
- 詳しい解説 -
「たけのこ」も「メンマ」もイネ科の竹の新芽が原料の食物である。「たけのこ」とは、日本では一般的に良く食べられる孟宗竹の新芽を指すが、淡竹や真竹、根曲がり竹、寒山竹といったすべての竹の芽の総称としても用いられる。一方、「メンマ」は中国や台湾が主な主産地の「麻竹」のたけのこを用いた、加工食品を指す。
「たけのこ」として利用されるのは芽を出してすぐのもので、可食部は白色で柔らかく、えぐみは少なく独特の風味で、歯ごたえがあり良質である。特徴は、産毛の生えた皮が幾重にも重なって可食部が包まれていることだが、これは猪などの外敵から身を守るためである。皮が一枚ずつはがれていき、30日ほどすると皮は一枚もなくなり、ここで「たけのこ」から竹へと生長したとされる。
「メンマ」の原料となる「麻竹」は日本ではほぼ栽培できないため、輸入に頼るのが現状である。「麻竹」は新芽といっても1m程度まで生長した物を収穫し、あく抜きの為茹でた後に乳酸発酵させ、日干し、水で戻して、茹でて常温に戻るまで寝かせる、‘茹でて常温’作業を何度も繰り返して出来上がる。その後は、それぞれの好みに味付けされる。