地蔵と大仏の違い・意味

地蔵と大仏の違いとは

地蔵と大仏の違い

- 概要 -

「地蔵」とは、正式には地蔵菩薩といい、袈裟をまとい右手に錫杖をもち、左手に宝珠をもった僧侶の姿の菩薩のことである。道端や町のはずれ、辻など、古くより民を見守る菩薩として親しまれている。一方、「大仏」とは、大きな仏像のことをいう。一般的な仏像の大きさは約4.85メートルであるが、これ以上の大きな立像のことを「大仏」と呼んでいるが、詳細な定めはないとされる。

- 詳しい解説 -

「地蔵」とは正式には‘地蔵菩薩’のことをいい、袈裟をまとい、右手に錫杖を、左手に宝珠をもつ僧侶の姿をしている。弱い立場にある者などすべての生き物を救うとされる、古くより一般の民の間で親しまれてきた菩薩である。民の生活を見守るように道端や辻などに祀られていることが多いのが特徴で、お地蔵さまや地蔵尊などと呼ばれ、特に、関西では、地蔵盆と呼ばれる子どもが主役のお祭りが旧暦の7月24日に開かれている。

一方、「大仏」とは、大きな仏像のことをいう。仏像の一般的な大きさは、釈迦の身長もしくは仏や菩薩がこの世に現れるときの身長とされる一丈六尺(‘丈六’とも呼ばれ、約4.85メートルのこと)であるとされ、それよりも大きな立像のことを「大仏」と呼ぶことが多いが、特段詳細な決まりはないとされている。

日本には、聖武天皇により制作された奈良の大仏(奈良県東大寺/約15メートル)や、鎌倉時代に製作された鎌倉大仏(神奈川県高徳院/約12メートル)、世界で三番目に大きいとされる牛久大仏(茨城県/120メートル)など、各地に残る。

つまり、「地蔵」とは菩薩のひとりの名称であり、「大仏」とは大きな仏像のことを指す名称である。