書類送検と逮捕の違い・意味

書類送検と逮捕の違いとは

書類送検と逮捕の違い

- 概要 -

まず、「逮捕」とは、被疑者が逃亡したり証拠隠滅の恐れがある場合に状況に応じて逮捕令状を発行し、強制的に身柄を拘束することである。一方、「書類送検」とは、検察官に被疑者の捜査報告書を送る際に、拘束した身柄は送らず、報告書のみを送ることをいう。

- 詳しい解説 -

刑事事件が起きた際には一定の例外を除いて、捜査から起訴、公判、判決、刑の執行という流れがある。このうち、「書類送検」とは、検察官に被疑者(または容疑者)の身柄を送らないで、捜査報告書のみを送る場合のことをいう。一方、「逮捕」とは罪を犯したと疑われる人の身柄を強制的に拘束することであり、逃亡や証拠隠滅の恐れがある場合に行われる。

「逮捕」には、裁判官が発行する令状による逮捕と、現に今、犯罪を行っているか、行ったすぐ後であるため、人違い等の恐れがないと判明している場合に令状を不要とする現行犯逮捕の2通りがある。警察官が逮捕した場合には最大で72時間、検察官の場合には最大で48時間の拘束期限が設けられている。

なお、ただの‘送検’と言った場合には、一般的に、被疑者の身柄も検察官へ送る‘身柄付き送検’のことを指す。