源氏物語と平家物語の違い・意味

源氏物語と平家物語の違いとは

源氏物語と平家物語の違い

- 概要 -

「源氏物語」の著者は女房‘紫式部’とされ、帝の御子でありながら臣下の身分に落とされた、光源氏という架空の人物が主人公の、恋愛や王権復活、人生の長編小説のことである。一方、「平家物語」の著者は不明であるが、平清盛が率いる平家の栄華と衰退を描いた歴史上の事実に基づき執筆された軍記物語のことである。著者も内容も別物の作品である。

- 詳しい解説 -

「源氏物語」は、平安時代中期頃の最高権力者であった藤原道長の娘彰子の女房として宮仕えしていた‘紫式部’によって執筆されたとされる平安時代の長編小説である。主人公は、帝の御子でありながら臣下の身分に落とされた光源氏という架空の人物で、恋愛や王権復活、その人生を中心として、平安時代の宮廷内の様子や貴族たちの日常が描かれ、全三部(全54帖)からなるフィクションである。なお、現在読んでいるのは執筆されたとされる年より200年後にまとめられた鎌倉時代初期の写本であり、藤原定家の‘青表紙本’と源光行親行の‘河内本’である。

一方、「平家物語」は、鎌倉時代に歴史上の事実に基づいて執筆されたとされるノンフィクションで、平清盛が率いる平家の栄華と没落を描いた全十二巻にのぼる軍記物語である。特徴は、平曲と呼ばれる、琵琶を演奏しながら語って聞かせる琵琶法師によって広められた点である。作者は不明であるが、吉田兼好が書いた‘徒然草’によると、信濃前司行長が描かれたとされ、これにあたる人物は下野守の藤原行長ではないかとされる説が有力とされている。

「源氏物語」と「平家物語」は、フィクションの長編小説かノンフィクションの軍記物語かの違いや、著者や内容とともにまったくの別物であるが、表題に‘源氏’と‘平家’とつくこともあり、関連性のある作品として勘違いされることもある。