アルツハイマーと認知症の違い・意味

アルツハイマーと認知症の違いとは

アルツハイマーと認知症の違い

- 概要 -

「認知症」とは、様々な、主に脳に関する原因により、認識したり、判断したり、記憶するといった力が障害を受けて、一般的な社会生活を送るのに支障をきたす状態にあることをいう。一方、「アルツハイマー」は「認知症」の一種であり、多くの場合が中高年に発症しやすい傾向にあるもので、脳にアミロイドβと呼ばれるたんぱく質が蓄積することで神経細胞が徐々に減少し、脳が委縮することによって起こるものである。なお、遺伝子の変異により起こる‘家族性アルツハイマー’は、特に進行が早いのが特徴である。

- 詳しい解説 -

まず、「認知症」とは病名ではなく、様々な原因により、認識したり判断したり、記憶するといった力が障害を受けて一般的な生活に支障をきたす状態にあることを指す。「アルツハイマー」とは、原因はいまだ完全に解明されていないが、脳の神経細胞が徐々に減少することによって起きる「認知症」のひとつである。

「アルツハイマー」は2つに分けられ、ひとつは、アミロイドβというたんぱく質が脳に蓄積して神経細胞が徐々に減少し、脳の萎縮により進行する‘アルツハイマー型認知症’である。60歳以上の中高年に発症しやすく、若いほど進行が早い。

二つめは、主に遺伝子の変異が原因とされる‘家族性アルツハイマー病’である。とにかく進行が早いのが特徴で、多くの場合、症状が決まっていないことから、発見が遅れる可能性が高いとされる。原因の遺伝子がわかっているものについては、DNA検査により診断が可能である。

なお、そのほかの「認知症」には、脳梗塞や脳出血などが原因の‘血管性認知症’や、脳にレビー小体というたんぱく質が蓄積することにより起きる‘レビー小体型認知症’、前頭葉と側頭葉が徐々に委縮することが原因である‘前頭側頭型認知症’などが挙げられる。