- 概要 -
中世ヨーロッパを起源とする剣を使用する競技‘フェンシング’は、「エペ」と「フルーレ」、男子のみ対象の‘サーブル’と呼ばれる種目に分けられる。それぞれ使用する剣が異なるが、大きな違いは、剣で突いた際に得点となる有効面である。「エペ」は古く決闘の要素が取り入れられた種目であるため、有効面は全身である。一方、「フルーレ」の有効面は胸と腹、背中のみである。
- 詳しい解説 -
「エペ」と「フルーレ」はどちらも中世ヨーロッパ時代に身を守るため、名誉を守るために発達した、剣を用いた‘フェンシング’競技の一種である。1896年に開催された第一回の近代オリンピックから正式種目に採用されており、日本へは1932年にフランスより伝えられた。‘フェンシング’には「エペ」と「フルーレ」、「サーブル」があるが、その違いは、競技に用いられる剣はもとより、剣で突いたら得点となるその有効面である。
「エペ」の有効面は全身である。剣先に入った750gのバネよりも大きい力で相手より早く突くことでランプが灯り、得点となる。4分間で5点先取した方が勝者となる。
「フルーレ」の有効面は胸と腹、背中である。「エペ」同様、4分間で5点先取した方が勝者であるが、電気が流れている剣先があたり、500gを超える負荷がかかると赤色または緑色に点灯し、得点となる。
また、‘サーブル’の有効面は腰から上の部分(両腕と頭含む)であり、突くか、刃や、特に剣先の3分の1の裏刃で切ることで得点となる。なお、‘サーブル’のみ男子対象の競技である。