- 概要 -
「ソイ」と「メバル」の見た目の違いは、特に「メバル」の口の形状が下顎の方が長く受け口である点、まん丸の目が体長に対して大きく見張っているような様相をしている点である。また、「ソイ」の種類の中で一般的なクロソイは水深50から100mと深い岩礁に生息して体長60cm前後にもなり、ムラソイは「メバル」と同じ浅い岩礁を生息域として体長は30cm前後であるが、前述により見分けることが可能である。どちらも、調理し食用とされる海水魚である。
- 詳しい解説 -
「ソイ」も「メバル」も、どちらもスズキ系スズキ目カサゴ亜目メバル科メバル属に分類される海水魚であり、煮魚や塩焼き、唐揚げ、刺身など食用となる魚である。見た目において、「メバル」は下顎の方が長く受け口であり、漢字で「目張」と書く通り、まん丸の目が際立って大きく、見張っているような様相をしているのが特徴である。また、「メバル」は体長が25cm前後であるのに対し、「ソイ」の中で一般的に知られている‘クロソイ’は60cm前後、‘ムラソイ’は30cm前後と多少なりとも大きい。
「ソイ」は漢字で「曹以」と書き、磯魚(いそいお)が転訛して名付けられたとされる。一般的に美味とされるクロソイは、水深50から100mの岩礁を、ムラソイは浅い岩礁を生息域としている。
「メバル」とは、シロメバル、クロメバル、アカメバルのことを指すが、これは以前、この3種類が「メバル」1種として分類されていたことによる。沿岸の浅めの岩礁を生息域とし、その違いは、体表の色合いが白みがかっているか、黒色に近いか、赤みがかっているかと、胸鰭(むなびれ)を構成する、弾力性がありしなやかな軟条(なんじょう)と呼ばれる部位が何本あるかで分けられる。なお、シロメバルは17本、クロメバルは16本、アカメバルは15本であるが、個体による変異もあるためこれに限らない。