玉ねぎと長ネギの違い・意味

玉ねぎと長ネギの違いとは

玉ねぎと長ネギの違い

- 概要 -

球形の中央から長い中空の葉を何枚も出す形状の「玉ねぎ」。白色の細長めの地中部に、青々しい緑色の長い中空の葉を何枚もつけた「長ネギ」。どちらもネギ科(ユリ科)に分類され、日本各地で栽培され、アリシンと呼ばれる抗酸化作用をもつ成分を含む野菜であるが、形状や食用部位、カレーやシチュウなどの煮込み料理や、みじん切りにしてハンバーグ、スライスして生食でといった用途などは全く異なっている。

- 詳しい解説 -

現在、標準となりつつある分類学上において同じネギ科(新エングラー体系またはクロンキスト体系においてはユリ科)に分類される「玉ねぎ」と「長ネギ」。日本では全国で栽培可能であり、食用として一般的に親しまれているが、原産地や栽培の歴史のほか、食用とする部位や使用用途、見た目など全く違う植物である。

「玉ねぎ」の食用部は、一般的には地上に伸びた青々しい葉ではなく、地中にある鱗茎という、短い茎の周囲に生える葉っぱが一枚一枚栄養を蓄えて魚の鱗のような形状で厚くなり、集まって球形を成した部分である。原産地は中央アジアで、約6000年前には栽培されていたとされる。特有の香りと辛み、炒めたり煮るなどして熱を通すと甘みをもち、カレーやシチュウ、ハンバーグ、サラダやカルパッチョといった生食まで、世界中で親しまれている野菜のひとつである。

「長ネギ」の食用部は、地上に伸びた青々しい葉と地中に真っ直ぐに(曲げて栽培する地方もあり)伸びた白い部分の両方を食用とする。原産地は中国西部、西シベリア南部のアルタイ地方とされているが定かではない。日本各地で、それぞれの土地にあった「長ネギ」が栽培されており、ネギの白い部分を柔らかく作る白ネギや、葉の部分を柔らかく香り良く楽しめるように改良された青ネギなどに大きく分けられる。すき焼きや炒め物、みじん切りや薬味など、古くより日本で親しまれている独特の香りを持つ野菜のひとつである。