グリスとワセリンの違い・意味

グリスとワセリンの違いとは

グリスとワセリンの違い

- 概要 -

「グリス」は、一般的に機器の潤滑剤として利用され、原料は鉱物性から動植物性のものまで様々であるが、それを増調剤(網目構造)に均一に含ませることで、油よりも粘着力があり流動性は少ない半固形状態としたものである。一方、「ワセリン」は、一般的に肌の保湿剤として利用され、原料は石油で、高純度に精製したクリーム状のものである。どちらも専ら鉱物油を利用した油分であるが、主な用途や精製方法が異なる。

- 詳しい解説 -

「グリス」は、「グリース」とも呼ばれ、一般的に、油による汚染を避けたい装置などの主に装置の潤滑剤として使用される。原料は、‘油’であり、石油をはじめとした鉱物油から動植物性のものまで様々である。油よりも粘着力があり流動性がないことから、常温の状態ではほぼ個体の形状である。液状の潤滑油が増調剤(カルシウム、ナトリウム、リチウム、アルミニウムの網目構造)の隙間に均一に拡散させてゼリー状となったもので、水を含ませたスポンジのような状態のものである。

「ワセリン」は、一般的に肌の保湿剤として、または外用薬の基剤として使用される。薬用効果はなく、肌の表面を油分で覆い、角質層から水分が蒸発するのを防ぐ役目を期待した物である。原料は原油であり、炭化水素類の混合物を脱色して高純度に精製したもので、白色もしくは無色のクリーム状となる。

主な使用用途では違いがあるが、どちらも油分を含み、原料に鉱物油を使用する点では大きな違いはない。