ウイスキーとテキーラの違い・意味

ウイスキーとテキーラの違いとは

ウイスキーとテキーラの違い

- 概要 -

「ウイスキー」と「テキーラ」はどちらも蒸留酒に区分され、世界的に知られたお酒である。樽で熟成させる点も同じであるが、原料や発祥の地域、味や風味などまったく異なる。「ウイスキー」は原料に大麦やトウモロコシを使用し、主に涼しい地域で作られるのに対し、「テキーラ」は原料にメキシコのハリスコ州、グアナファート州、タマウリパス州、ナヤリ州、ミチョアンカン州で生育された植物‘アガベ’のみを使用し、メキシコのテキーラという地域のみで厳正な管理下のもと作られる。

- 詳しい解説 -

「ウイスキー」とは、原料に一般的に大麦とトウモロコシを使用し、発酵・蒸留後、木製の樽の中でじっくりと熟成することによって作られる蒸留酒である。スコットランドからアイルランドといった北海道より北にある年間通して涼しい地域が起源とされ、アルコール度数は40〜43%にもなる。熟成されたウイスキーはゆったりと深い琥珀色をしており、コクとまろやかな香りをもつ。各国で定義は変わり、発祥の地に近いイギリスでは、3年以上の熟成が求められるが、日本では無色透明のものもウイスキーとして認められている。

「テキーラ」とは、メキシコのハリスコ州、グアダラハラ市近郊のテキーラと呼ばれる地域で古く1700年代から作られている蒸留酒で、この地域で作られていなければ「テキーラ」と呼ぶことはできない。原料も決められた土地(ハリスコ州、グアナファート州、タマウリパス州、ナヤリ州、ミチョアンカン州)で栽培されたリュウゼツラン科のアガベ・アスール・テキラーナ・ウェバーを51%以上使用しなくてはならず、最低2回の蒸留が必要で、アルコール度数は35%〜55%、フーゼル油と呼ばれる悪臭のもととなる生成物の量を規制するなど、厳重に管理されている。

また、「テキーラ」の種類には、100%アガベのものと、廃糖蜜を加えたミックスのものがあり、100%アガベのものでも樽熟成の期間に応じ、ブランコ(樽熟成をしないか60日以下)、レポサド(最低60日間)、アネホ(600リットル以下の樽サイズで最低1年間)、エキストラアネホ(600リットル以下の樽サイズで最低3年間)がある。

「ウイスキー」と「テキーラ」はどちらも地域性が強く、特有の香りや独特の味をもった全く異なる蒸留酒である。