方言と方便の違い・意味

方言と方便の違いとは

方言と方便の違い

- 概要 -

「方言」とは、一般的に全国各地で使用される共通語や標準語に対して、ある地方独自で使用されている言葉やイントネーションのことを指し、一方、「方便」とは、本来仏語であるが、目的を達成するための方法という意味や、都合のよいさまを指摘する際に用いる語である。「方言」と「方便」にはつながりはなく、意味ともども全く異なる言葉である。

- 詳しい解説 -

「方言」とは「ほうげん」と読み、共通語や標準語に対して、ある地方(一定の地域社会において)で独自に使用される、言葉やイントネーションのことをいう。例えば、‘捨てる’を‘なげる’、‘たいそう、や、とても’を‘なまら’、‘いらっしゃい’を‘めんそーれー’など日本全国各地に存在し、お国言葉とも呼ばれる。

「方便」とは「ほうべん」と読み、人々を真実の教えに導くために仮にとる便宜的な方法という意味の、元来は、仏語(仏さまの教えまたは言葉、仏教に由来する言葉)である。一般的に、目的を達成するための方法や、都合のよいさまを指摘するときに使用される。なお、嘘は悪いことだが時と場合により必要なこともあるという意味の‘嘘も方便’の「方便」も同じである。

「方言」は一定の地域社会で独自に一般的に使用されている言葉のこと、「方便」は目的を達成する方法や、都合の良いさまを言及するときに使用する語のことで、全く意味の異なる言葉である。