イチョウと銀杏の違い・意味

イチョウと銀杏の違いとは

イチョウと銀杏の違い

- 概要 -

秋になると黄色に紅葉する落葉性の高木、「イチョウ」。「銀杏」はこの「イチョウ」を漢字で書いたもので、同じ木を指す。また、「銀杏」はギンナンとも読むが、「イチョウ」の雌木に生る、杏に似た実で、外種皮を取り除いた硬い殻が銀白色であることに由来し付けられた実のことである。「銀杏(ギンナン)」があり、次に中国語で、鴨の脚に似た葉の形という意味のイーチャオが転訛した「イチョウ」が「銀杏(ギンナン)」に読み方としてあてられ、今日に至るとされる。

- 詳しい解説 -

イチョウ科の落葉性高木の樹木、「イチョウ」。樹高は30mにもなり、公園や街路樹など、日本各地でみることができる樹木のひとつである。雌雄異株で、扇形で中央に裂けめの入った葉の、切れ目が深いものが雄で、全体的に丸みを帯びて切れ目が浅いのが雌とされる。この「イチョウ」を漢字で公孫樹や鴨脚樹、そして「銀杏」と書く。つまり、「イチョウ」も「銀杏」も、同じ樹木を指した名称であることに違いはない。しかし、「銀杏」は、‘イチョウ’と読むほかに、‘ギンナン’と読むこともあり、これは「イチョウ」の実のことを指す。

「銀杏」を‘ギンナン’と読むのは、音読みである。雌木に生った、杏に似た黄色で悪臭をもった実の外種皮を取り除くため、そのまま土に埋めて腐らせ、掘り起こした際に出てきた硬い殻が銀白色であることが由来である。この「銀杏」を‘「イチョウ」’と読むのは、中国で葉の形が鴨の足に似ていることをいう‘ヤーチャオ’が転訛し、「銀杏」という漢字にあてたとされる。