- 概要 -
「ウインナーコーヒー」とは、オーストリアの首都ウイーンで飲まれているアインシュペンナーと呼ばれるコーヒーをもとに、日本で作られたコーヒーの飲み方で、ザラメを敷いたカップに濃い目のコーヒーを注ぎ、ホイップクリームをのせたものをいう。一方、「カプチーノ」はイタリア発祥のコーヒーの飲み方で、エスプレッソに泡立てたミルクを注いだものをいう。つまり、「ウインナーコーヒー」と「カプチーノ」は、発祥も材料も全く異なるコーヒーの飲み方である。
- 詳しい解説 -
「ウインナーコーヒー」は濃い目のコーヒーとホイップクリーム、ザラメを用いたコーヒーのこと、「カプチーノ」はエスプレッソと泡立てたミルクを用いたコーヒーのことをいう。
「ウインナーコーヒー」とは、オーストリアの首都ウイーンで実際に飲まれている‘Einspaenner(アインシュペンナー)’や、‘Melange(メランジェ)’をもとに日本で作られたもので、カップの底にザラメを敷き、濃い目の熱いコーヒーを淹れ、その上に乳脂肪分の高いホイップクリームをのせて作る。ウイーンのオペラ座近くの馬車守たちが、寒い中、主人を待つのにホイップクリームで温かさが逃げないようにしたコーヒーを飲んでいたのが起源とされ、特に日本の「ウインナーコーヒー」に近い本場のコーヒーは‘Einspaenner’である。なお、ホイップクリームとコーヒーは混ぜずに飲む。
「カプチーノ」とは、イタリア発祥のコーヒーの飲み方であり、‘エスプレッソ’に、スチームで作ったミルク(スチームドミルク)と、蒸気で泡立てた(フォームドミルク)を順に静かに注ぎ浮かべたものである。
なお、‘エスプレッソ’とは、粉状の極細引きのコーヒー豆を、専用のマシンで発生させた蒸気圧でお湯を瞬間的に通して抽出することでクリーム状のトロリとした細かい泡を作り、きめ細かい泡(クレマ)に覆われたコーヒーで、短時間で抽出すること、豆をエスプレッソ用に深く煎るため揮発することから、通常のドリップコーヒーよりカフェイン量は少ない。