サイクロンとタイフーンの違い・意味

サイクロンとタイフーンの違いとは

サイクロンとタイフーンの違い

- 概要 -

「サイクロン」には2つの意味があり、ひとつは温帯低気圧や熱帯低気圧に発達する「低気圧」の総称で、ふたつめはインド洋や南太平洋地域において「熱帯低気圧」のことを指すトロピカル・サイクロンの略称として使用されている。一方、「タイフーン」とは「熱帯低気圧」の北西太平洋地域やアジアでの呼び方である。つまり、どちらも「熱帯低気圧」のことを指しているが、発生した地域により呼び方が異なっている。

- 詳しい解説 -

「サイクロン」とは英語で‘cyclone’と書き、「低気圧」のことを意味する。「低気圧」とは、‘気圧(大気の重さによって地表面にかかる圧力)’の数値(hPa/ヘクトパスカル)が同じ‘気圧’と線を結んでいき(等圧線)、周囲より‘気圧’の数値が低い部分を囲んだところをいう。この範囲には、周りから風が吹き込み、上昇気流となり、雲ができ、雨が降りやすくなる。

また、亜熱帯や熱帯地方で海水の温度が上昇することで大量の水蒸気となり、それが雲となって、空気が渦を巻いて発生する「低気圧」のことを「熱帯低気圧」と呼び、風速が最大風速が34ノット/時(65km)以上、64ノット/時未満のものは‘トロピカル・サイクロン’に分類され、日本では台風と呼ばれるが、このような呼称がないインド洋や南太平洋地域では略して「サイクロン」と呼ぶ。つまり、「サイクロン」は「低気圧」と「熱帯低気圧」の2つの意味をもつ。

一方、「タイフーン」とは英語で「typhoon」と書き、北西太平洋、北半球の東経100度から東経180度で発生した「熱帯低気圧」のことを指す、北西太平洋地域やアジアでの呼ばれ方である。

「サイクロン」と「タイフーン」はどちらも「熱帯低気圧」であるが、発生した地域により呼び方が異なる。