エルニーニョとラニーニャの違い・意味

エルニーニョとラニーニャの違いとは

エルニーニョとラニーニャの違い

- 概要 -

太平洋東部赤道域の日付変更線付近から南米沿岸までの広範囲で細長い領域の海面水温が、平年より高い現象が一年続くと「エルニーニョ」現象、低い現象が一年続くと「ラニーニャ」現象と呼ぶ。これにより世界中で異常気象となるが、通常数年おきに起き、日本では、主に、「エルニーニョ」の際には梅雨入りと明けが遅くなり、冷夏と暖冬に、「ラニーニャ」の際には梅雨入りと明けが早く、夏は暑さ厳しく、冬は厳寒になる傾向があるとされる。

- 詳しい解説 -

「エルニーニョ」現象と「ラニーニャ」現象は、どちらも、太平洋東部赤道域の、日付変更線付近から南米沿岸(ペルー沖)にかけて存在する、広範囲で細長い通常は冷たい水温の領域の、海面温度が基本となって世界中に起きる異常な気象現象のことである。「エルニーニョ」は海面水温が平年より高くなり、その状態が1年続くことを指し、反対に「ラニーニャ」は海面水温が平年より低くなり、その状態が1年続くことを指す。

「エルニーニョ」とは、スペイン語で男の子を意味する語で、元来、ペルー北部の漁民が毎年クリスマス時期にくる小規模な暖流を指して読んでいたものである。英語にすると‘神の子’を表す語であり、幼きイエス・キリストを指していたが、後に、数年に一度起こる海面高水温現象のことを指すようになった。

「ラニーニャ」とは、スペイン語で女の子を意味する語であるが、「エルニーニョ」の反対の現象の名称にantiを使用すると、神の子イエス・キリストを冒涜するような語になるため、アメリカの海洋学者フィランダーにより近年(1985年)名付けられた。