杏仁豆腐と杏仁プリンの違い・意味

杏仁豆腐と杏仁プリンの違いとは

杏仁豆腐と杏仁プリンの違い

- 概要 -

「杏仁豆腐」も「杏仁プリン」も、市販のものでは似た風味をもつアーモンドエッセンスが多く使用されているが、本来は、杏の硬い殻の中にある‘仁(杏仁)’を水ごとすり潰した後、濾した液を使用して独特の風味を味わう滑らかな舌触りが特徴のデザートである。その違いは固める際に使う材料であり、「杏仁豆腐」には寒天を、「杏仁プリン」はゼラチンが使用される。

- 詳しい解説 -

「杏仁豆腐」と「杏仁プリン」の最もな違いは、固める際に「杏仁豆腐」は寒天を使用するのに対し、「杏仁プリン」はゼラチンを使用することである。

「杏仁豆腐」は中華料理のデザートとして親しまれているが、「杏仁豆腐」を作るのにかかせない、杏(あんず)の硬い殻(核)の中にある‘仁(じん)’と呼ばれる種子の部分に、咳や喘息を止める薬効があるため薬膳料理の一種でもある。この‘仁’には、遊離シアンや青酸配糖体アミグダリンが含まれており、体内で呼吸中枢を麻痺させる猛毒に変わるので、そのまま多量に食べることのないよう注意が必要である。なお、「杏仁豆腐」や「杏仁プリン」を作る際には、杏の仁である‘杏仁(きょうにん)’を水とともにすり潰して使い、そうすることで青酸は揮散するため毒性の問題はなくなる。

日本においては、スーパーやコンビニエンスストアなどで手軽に手に入るようになったが、‘杏仁’に似た香りをもつアーモンドエッセンスや、‘杏仁’を利用したリキュールのアマレットで香りづけされたものが多く、本来の‘杏仁’を使用して作られたものは少ない。