紫外線と放射線の違い・意味

紫外線と放射線の違いとは

紫外線と放射線の違い

- 概要 -

太陽光に含まれている「紫外線」と「放射線」は眼では見えない不可視光線で、どちらも大量に浴びなければ健康被害にはならない程度の微量で、一般生活上は問題にならない量である。「紫外線」と「放射線」の主な違いは、「紫外線」は体内を通さない程度の透過力で皮膚で止まるのに対し、「放射線」は体内を貫通するため細胞内のDNAまで到達し、傷つける、強い透過力をもつ点である。

- 詳しい解説 -

「紫外線」も「放射線」も、それぞれ、太陽光の中でも目に見えない光で、物を通り抜ける力‘透過力’をもつ。どちらも太陽光に含まれるため微量に毎日浴び続けているが、この分であれば日常生活に影響はなく、反対に、大量に浴びるとがんや眼の病気、皮膚の病気などの原因になるとされる。「紫外線」と「放射線」の大きな違いは、「紫外線」は体内を通さないのに対し、「放射線」は体内を通り抜けるほど透過力の強い光である点である。

「紫外線」とは‘しがいせん’と読み、人間の目で感知できる可視光線(400nmから770nm)より波長が短く、レントゲンで使用されるエックス線より波長が長い、波長400nm以下の不可視光線である。200nm以下の「紫外線」は大気で吸収されてしまうので、太陽光として地表に届く「紫外線」は、315nmから400nmの‘長波長紫外線’が多く、大部分は到達しないものの280nmから315nmの‘中波長紫外線’も一部到達し、これ以下の‘短波長紫外線(14nmから280nm)’は地上には到達しないものの有害な紫外線である。なお、‘長波長紫外線’はガラスを透過するが、‘中波長紫外線’はガラスを透過しない。人間の身体では、体内を通過しないが皮膚で止まり、皮膚を傷つけ、日焼けやシミ、眼を傷つけるなどの原因となる。

「放射線」とは‘ほうしゃせん’と読み、不可視光線である。人間の身体を通り抜けることから、皮膚より細かい細胞を貫通し、細胞内のDNAに傷をつける。レントゲン写真で使用されるX線も「放射線」のひとつの電磁波である。