酒とどぶろくの違い・意味

酒とどぶろくの違いとは

酒とどぶろくの違い

- 概要 -

日本では、古くから米と水、米麹で作られた醸造酒、日本酒(清酒)が一般的に親しまれている「酒」である。アルコールに変化させた後、醪を酒袋に入れて濾すことで、澄んだ透明色の清酒もしくは、粗い酒袋を使用するなどしてにごり酒(清酒)が造られる。一方、「どぶろく」とは、漢字で「濁酒」と書き、語の通り白濁した日本酒のことである。特徴は醪を酒袋に入れて濾す作業がないことで、一般的な「酒(清酒)」との違いは、この作業工程であるといえる。

- 詳しい解説 -

日本で古くより造られている「酒」といえば、日本酒(清酒)である。原料は米とお水、米麹のみで、米の主成分であるでんぷんを麹によって糖に変え、それをアルコールに変化させることでできる醸造酒である。アルコール分は22度未満で、濾す作業を入れることで澄んだ透明色の清酒の美しさが出る。これは、酒税法(第3条第7号)により定められる。なお、にごり酒と呼ばれて透明色ではなくても、濾してあるため日本酒(清酒)である。

「どぶろく」とは、その他の醸造酒に分類される日本酒の一種である。清酒は醪(もろみ)を酒袋に入れて圧力をかけて絞り、濾す過程が入るが、「どぶろく」は濾さない為、トロトロとした米の個体が混ざりこみ、白濁するのが特徴である。古く、飛鳥時代や奈良時代より豊作の祈願や収穫の感謝を神さまに祈る際に使われおり、自家製の醸造酒が国により禁止された現在でも、伝統的な神事に使うようなもののため、特区と呼ばれる「どぶろく」醸造可能な地域もある。

「どぶろく」も「酒」の一種であるが、特に、清酒に分類される日本酒に対し、「どぶろく」は製造過程で‘濾す’作業が入らないという違いがある。