警察庁と警視庁の違い・意味

警察庁と警視庁の違いとは

警察庁と警視庁の違い

- 概要 -

「警察庁」とは、47地方自治体(都道府県)に置かれた警察本部をとりまとめる役割を担う、国の行政機関のことをいい、広域犯罪の対応や制度の企画、予算策定などが行われる。一方、「警視庁」とは、47地方自治体(都道府県)に置かれた警察本部のうち、首都である東京都に置かれた警察本部のことをいう。ほかの46道府県と異なる職務も担うことから、別の名称が使用された。

- 詳しい解説 -

「警察庁」とは、昭和29年に改正された警察法によって定められた、47都道府県にある警察本部(警察署や駐在所、交番含む)の指揮や監督をとりまとめて行う国の行政機関である。実際には、内閣総理大臣が所管する国家公安委員会の管理下に置かれ、「警察庁」の長を警察庁長官と呼ぶ。他府県間に渡る広域犯罪における態勢の連絡調整や、制度の企画、予算策定などを担う。

「警視庁」は、47都道府県にある警察本部のうち、東京都におかれた警察本部のことを指す。46道府県の長は警察本部長と呼ばれるが、東京都は日本の首都にあたり、地方自治体としての東京都を管轄するだけではなく、「警視庁」のみに置かれた特別な部署により、皇族の方々の警護や大使館・行政機関・官邸など重要施設の警備、要人警護などの役割を担うことから、他道府県と区別するため「警視庁」と名付けられ、長は警視総監と呼ばれる。

つまり、「警察庁」は「警視庁」を含めた地方自治体47都道府県の警察本部を取りまとめる国の行政機関であり、「警視庁」は他46道府県と区別して呼ばれる東京都の警察本部のことである。