アーモンドと杏仁の違い・意味

アーモンドと杏仁の違いとは

アーモンドと杏仁の違い

- 概要 -

「アーモンド」と「杏仁」は同じバラ科サクラ属の植物の果実(主に中心に含まれる仁)を食用または香りづけに用い、咳を鎮める薬効をもつことでも知られている。同じような香りをもつことから代用も可能とされるが、とはいえ、そもそも「アーモンド」はアーモンドの木、「杏仁」は杏の木であるから異なる植物であり、使用する仁は「杏仁」の方が小粒である違いがある。

- 詳しい解説 -

「アーモンド」も「杏仁」も、同じバラ科サクラ属の植物の果実であり、薬効としては主に咳を鎮める効果をもつ。また、どちらも果肉の下の硬い殻(核)のさらに中に含まれる‘仁(じん)’と呼ばれる種子の部分の種子を食用とするが、遊離シアンや青酸配糖体アミグダリンが含まれており、体内で呼吸中枢を麻痺させる猛毒に変わるので、そのまま多量に食べることのないよう注意が必要である。香りに特化した部分で、「アーモンド」と「杏仁」は似ており、代用することが可能であるが、そもそも違う植物であり、「杏仁」が採れる杏の実は、「アーモンド」より小粒であり、一方、「アーモンド」の果肉は薄いのが特徴である。

「アーモンド」は‘仁’を生食やローストしてそのまま食用とするスイートアーモンドと、薬用や着香料、エッセンス、オイルの原料に使用されるビターアーモンドの2種類がある。

「杏仁」とは杏(アンズ)の‘仁(じん)’を指す。杏仁豆腐に使用されることで知られているが、水とともにすり潰して使うことで青酸は揮散するため毒性の問題はなくなる。