えごま油とごま油の違い・意味

えごま油とごま油の違いとは

えごま油とごま油の違い

- 概要 -

「えごま油」はシソ科の植物‘荏胡麻’の種子からとれる油であり、「ごま油」はゴマ科の植物‘胡麻’の種子からとれる油である。特に、「えごま油」はα-リノレン酸と呼ばれる成分が含まれており、体内においてこの成分が青魚などがもつEPAやDHAに変化するとされることから、近年、再認識されている。

- 詳しい解説 -

「えごま油」とはシソ科の植物‘荏胡麻’の種子から採れる油、「ごま油」とはゴマ科の植物‘胡麻’の種子から採れる油のことで、原料が異なる。

「えごま油」の原料‘荏胡麻’は、東南アジアが原産地とされており、奈良時代にはすでに日本で栽培されていたとされる。古くは、神仏に供える灯火用の燈明や、傘や提灯、家具のつや出し油として、五平餅のたれなど食用としてなど一般的に使用されていた。近年、α-リノレン酸による血液をサラサラにする効果や、脳の栄養、脂肪分を燃焼しやすくする、抗炎症作用、アレルギー反応抑制効果などが期待され、豊富に含む「えごま油」が再認識されている。α-リノレン酸は熱に弱いことから、食用にはパンに塗ったり、サラダにかけたり、カルパッチョにしたりと生食が良いとされる。

「ごま油」の原料‘胡麻’は、インドやエジプトが原産地とされており、奈良時代に仏教とともに渡来したとされる。種子を煎って圧搾して取り出す方法で、生のまま絞る透明の「ごま油」と、煎ってから絞る琥珀色の「ごま油」の大きく2種類に分けられる。