- 概要 -
「ジャズ」はアメリカ合衆国のニューオリンズを中心として生まれた演奏方法で、独特のリズム感覚や宗教音楽、マーチングバンドを融合させ、ヴァイオリンやチェロ、フルート、ホルン、トランペットなどの西洋楽器を使用して演奏される。一方、「ボサノバ」はブラジルのリオデジャネイロの海岸地区で生まれた音楽で、ナイロン弦のクラシックギターを使用して、独自の奏法‘バチーダ’で演奏される。
- 詳しい解説 -
「ジャズ」は、19世紀末から20世紀初めにかけて、アメリカ合衆国ルイジアナ州南部に位置するニューオーリンズを中心として生まれた演奏方法のことである。ヴァイオリンやチェロ、フルート、クラリネット、ホルン、トランペットなどを代表とする西洋楽器を使用した音楽の技術や理論、及び、アフリカ系アメリカ人の間で楽しまれてきた独特のリズム感覚、宗教音楽、マーチングバンドなどを融合させた形式となっている。
「ボサノバ」は、1950年代後半にブラジルの都市、リオデジャネイロの海岸地区で生み出された音楽のことである。ブラジルの伝統的な音楽‘サンバ・カンサゥン’が、より心地よく洗練された新しいサンバとして作り上げられたもので、ナイロン弦のクラシックギターを使用して、「ボサノバ」独自のギター奏法‘バチーダ’を用いて奏でられる。なお、‘バチーダ’とは、親指はサンバのテンポを一定に刻み、他の指でタンボリン(通常のタンバリンについているサイドのシンバルがないもの)のリズムを刻む方法である。
つまり、「ジャズ」と「ボサノバ」はどちらも心地よいリズミカルな音楽であるが、使用する楽器も発祥も全く異なる。